カフェの空間学 – 世界のデザイン手法 –

> カフェの空間学 世界のデザイン手法 / 加藤 匡毅, Puddle

見ているだけでも楽しいし、地域デザインとして、空間デザインとして、ビジネスデザインとして、などさまざまな視点で、何度も眺めて楽しめる本。また、眺めてから街へ繰り出したくなる本。街や人々の動きを見る目もちょっと変わるかも。

・・・だが、私がなんとも印象的だったのは「まえがき」の一節。
“現代の人々はスマートフォンやPCによりどこからでもアクセスできるバーチャルな場でのコミュニケーションを手に入れた反動か、以前にも増してリアルな場での営みを必要としている。どこでも同じ顔をしているアプリのインターフェースやウェブサイトのデザインとは違う、その場その場に根付いた個性豊かなカフェを、である。”

UIは標準化されていく。では、デザインは何を提供するべきか?バーチャルとリアルをどう融合するのか?カフェというのは単にコーヒーを売る場所、なのではなく、自分と世界との接点、異空間への入り口、というメタファーなのである。たぶん。私たちの仕事にも大いに関わる話である。何をデザインするべきか。ふむ。