【わかる奴だけわかればいい】ortofon SPU カートリッジの比較

> 【わかる奴だけわかればいい】アナログカートリッジの比較
以前、このエントリーを書いたのは、レコードプレーヤーを購入してすぐ。その時点での結論としては、
 ・audio-technica AT33PTG/IIをメインとして使う
 ・いつかはortofon SPUを使ってみたい
ということで、そのスタイルで2年ほど経ちました。
その後ついに念願のSPUを手に入れ、そこからまた欲が出て、いくつかのSPUを試し始めました。

以下は、ふたたび自分の覚え書きのためのメモですが、もしもいつかどこかの誰かの参考になれば幸いです。

SPU #1E

この金額(定価69,000円)でSPUサウンドが楽しめる、ということではっきりいってコストパフォーマンスがすごい。音質的な魅力はやはり中域。ボーカル、サックス、ドラムのスネアがぐいぐい来る。JAZZ系もいいが、ロック系が楽しい。DEREK & THE DOMINOSのライブ版やLED ZEPPELINのライブ版のドラムソロが気持ちいい。ただし(これはうちのスピーカーの問題かもしれないが)低音(ベースやバスドラなど)がやわらか過ぎるというかふんわりしている印象。高音は派手さはないがしっかりは鳴っている。ちなみに#1Sより#1Eがよさそう。そのあたりはこちらのサイトが大変参考になります。

> カートリッジ音質比較テスト

ここでも#1Eの優位性というかコスパが高いのがよくわかります。ていうか、ここに出てくる形式不明のSPUってなんなの?ダントツ最高じゃん。

SPU SL-15A

Aシェルという四角いタイプのSPUを聞いてみたくて、また昔のSPUサウンドというのを聞いてみたくて、オーディオニックス時代のものなので1970年代だろうか?と思われるものをヤフオクにて落札。#1Eと比較すると、より低音が図太い。なるほどこれが本来のSPUの低音か、と思わせる。ただし、高音の伸びや全体の広がりは感じない。丸針ということもあるのかな。分離感より塊感という感じでキャラクター的にうちのスピーカーには合わないのかも・・・。そして本体が#1Eより重く、長さを調整するアダプターもつけなければいけないこともあって、うちのDP-1300MKIIの貧弱な(DENONさんすいません)トーンアームでは力を発揮できない気がする。もっとガッチリしたトーンアームと低音のすごいスピーカー(JBLとか)で使うとよいかもしれません。想像ですが。

SPU #1E + KS-Remasta KS-VWS-REX.II/N

この記事を読んでしまい、
> オルトフォンSPUシナジー & Tempest
リード線の交換を試してみたくなって、KS-Remasta KS-VWS-REX.II/Nを購入。さっそく付け替えて試してみたところ・・・
控えめに言っても激変しました。いやほんと。まずは低音と高音が上下に広がった感じ。特に低音は今まで出てなかったレベルが出るようになり、かなりレベルアップしました。また高音の倍音成分が豊かになったのか、ピアノの音がしっかりたくましくなって、これまで伴奏で埋もれて目立たなかったピアノプレイが生き生きと聴こえたりします。この#1E + リード線交換というのは、コスパの面では最高。マジ最高。超オススメ。
ただしひとつ気がかりなのは、「SPUらしさ」はどうなったのか?ということ。Hi-Fiを求めるなら違うカートリッジを使えばいいわけで、自分は何を求めていたんだっけ?という疑問はかすかに頭の片隅に残ります。
が、とにかくこれはこれでレコードを聴く毎日が楽しくて仕方ありません。

SPU Synergy

現行のSPUの中で最も良さそうだと思われるSynergy。ClassicやRoyalもありますが、なんとなくそれらのネットのレビューを見て思うにたぶん私の求めているのはSynergyではないかと。#1Eとの比較して聴いてみたいなと思いつつ、やはり高い(定価20万円くらい)のでやめとこうと思っていたのですが、ヤフオクで安く売っているのを見つけてしまい、ついつい手を出し・・・ゲットいたしました。
まずは、音量が大きい。「SPUで最も高い0.5mVの出力」とのこと。アンプの音量を全然上げられん、音でかすぎて。音質的には、まず特筆すべきは低音。厚みがすごいね。高音は意外とまろやか?これがいわゆる聴き疲れしない、というやつなのかしらん?Synergyもリード線交換したらどうなるか?というのも興味あるが、SPUらしい音が変わるのに抵抗もあるし、現時点でも高いクオリティの音であることには間違いないので、しばらくはこのままで、まずは時間をかけて変化するかをみてみようと思う。

これでいったん私のアナログカートリッジの旅は完結です。
そして次は真空管アンプの旅へ・・・。いや、まさか。まさかね。