社長神様論と戦い続けること

例えば、新規事業を考えるときなどに、アイデアがたくさん出たとしよう。その中のどれを実行すべきか?といった評価や決断をしなければならないときに、「社長が決めればいいんじゃないですか」と言われることがよくあります。

こういう考え方を私は「社長神様論」だと言っているのですが、「社長は誰よりも正しい判断をしなければならない、もしくはそういった能力を備えているべきだ」みたいなのは非現実的な考え方だと思う。もしくは、失敗したときに責任をとる者が決めるべきだという責任回避。どちらもおかしいと思う。いろんなタイプの社長がいますが、少なくとも私は神様ではないので判断を間違えるし、責任をとることと判断することの役割は別々でよいでしょう。

社長はバカで判断力が無く、責任は結果的にめぐりめぐって全社員にかぶさってくる、を前提とするべきでしょう。そのうえで最善の方法を考える。多数決が良いというわけでもありません。一人の天才に依存するのではなく、でも成功の確率をあげるシステムやノウハウがその組織の真の力になるのではないか、と思っているのです。

ということで新しいアイデアの考え方のフレームというかメソッドを一生懸命考えています。まずは「新規事業アイデアを考える」というざっくりしたタスクを細かい過程に分けて、
・テーマの発見
・リサーチ
・ブレスト(アイデア出し)
・アイデアの展開
・アイデアの評価
・・・
それぞれのステップのクオリティを高めていくことを考えています。ちょっとずつ見えてきたものがあるので、いずれちゃんと文章にまとめたいですが。

今、一番難しいと感じているのがテーマの発見。世の中のビジネス成功者の話を聞く(カンブリア宮殿を観る)と、それが好きだったからとか、たまたま思いついたとか、一番ロジカルなメソッドが見つけづらく、結局「好きなこと・興味あることから入ればいいんじゃない」と言われがちです。でも、そういう単純なことではないか、無意識の中の可能性を発見してビジネスとして確率をあげる方法論をがあるんじゃないかと。そこからもっと考え尽くすべきで。

そうして「理屈っぽくてめんどくさい奴」とあきれられることと戦いつづけています。