SXSW 2017 行ってきた(3年振り2回目)〜祭りの終焉〜

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SXSWに行ったのは2014年以来3年振り。
今回、INTERACTIVE INNOVATION AWARDSに自分たちで開発したものを応募しまして、結果的には予選落ちだったのですが・・・、その結果がわかってからでは宿の手配とか間に合わないだろうということで、結果がどうあれ行こう、とPLUSチームの2名を連れて参加してきました。PLUSチームとして今年〜来年以降の海外プロモーション展開を考える、という目的でもあります。

SXSWの内容についてはSONICJAMのBLOGの記事や、SENSORSの記事などいろいろな情報が公開されていると思いますが、私として感じたことをいくつか書いておこうと思います。

(1)誰もが主役になれる世界が・・・

広告の世界では、クライアント、エージェンシー(広告代理店)、プロダクション、という立場が明確に存在します。発注・受注のお金の流れのこともありますし、仕事上の役割の違いは(私から見ると)必要以上なほど明確です。そして、広告賞もクライアントが受賞するもの(日本Web大賞とか)、エージェンシーが受賞するもの(Cannes Lionsとか)、プロダクションが受賞するもの(FWAとか)、が明確です。

SXSWの場では、大企業もスタートアップもなくフラットな世界というのが魅力です。無名な会社やサービスが一躍有名になったり、メジャーもインディーズもごちゃまぜな感じ。いろいろな立場のひとびとや会社が隣り合って並んでいたり、新しいプロダクトやサービスを一緒につくっていくという感覚が好きです。

しかし気になるのが、今回日本の大企業の出展があまりに目立ったこと。SONY、Panasonic、NHK、富士通、資生堂、・・・日本以外だとIBM、Dell・・・。本来、SXSWはスタートアップの祭典的なイメージだったので、こういう傾向が増すと、誰もが一攫千金を夢見るような場所では無くなってしまうのではないか?

お金がある企業が立派なブースを出せる、みたいな世界になってしまうと、一気にみんな冷めていってしまいそうで心配・・・ここにはクライアントやエージェンシーの論理を持ちこんでもらいたくないと切に思います。マナーを守る、というか秩序を守る、ということなんかなあ。

(2)面白い、のその先にあるものを見つけること

展示や、セッションなど様々なイベントがあり、どれもこれも「一見面白い」ものばかりです。IoT、AI、VR、3Dプリンタ、などの技術、健康問題などのテーマ、・・・

SXSWに限らず、最近の新しい技術を使ったアイデアはみんなどれも「面白い」と言うよね。でも最近、それだけでいいのか!?と強く感じることが多いです。目先の面白そうなものを単に追っているだけの時期はもう終わりでいいんじゃないか。結局、これから残るべきなのは、数年じっくり時間をかけて研究した成果だったり、本質をつきつめて考えた人だけなんじゃないか。

そうなると、アナログだったり歴史のあるものと新しい技術の組み合わせっていうのが一番面白いんだろうな、と思う。落合陽一氏が「僕がいま就活するとしたら、まず、テクノロジー×「何か」で、今後5年以内に伸びそうなところを探します。」と言ってた。自分はSONICJAMでそれができると思ってるから、今がんばってる。