崖の上のポニョ
アマゾンのコメントや、いろんな意見を見ていると、宮崎作品のわりに評価は厳しいようだ。でもそれは宮崎作品のわりに、であって一般的なクオリティで考えたら名作の部類に入れるべきものだ、と私は思います。
たぶん、大人がこれを見て意味がどうとか表現がどうとか言うのよりも、子供がポニョみたいに波の上を走ることを想像したり、海に沈んだ街を想像したり、そういうことが作品の評価だと考えているんじゃないか。
人間の手で描くアニメーションでどこまでできるか、の最高到達点を目指すという試み。ピラミッドや万里の長城やサグラダ・ファミリアとか。をみて「昔の職人はすごかった」とか「よく手作業でこれだけのものをつくったものだ」と途方に暮れたりしますが、それをやろうとしたんじゃないか。自分の年齢や時代の状況を見て、今やろうと思ったんじゃないか。逆にそれは、CGクオリティが認めざるを得ないレベルに来た、という証明でもある。
とにかく、開始からタイトルまでの迫力はすごい。最初だけ何回も観たいくらい。そこだけでも名作確定。ハウルも最初の30分はめちゃくちゃよかったな。最近の宮崎作品はスタートがいいですね。後半には展開に迷いを感じたりもします・・・。