ブレストの心得 vol.2

ブレストの心得 vol.1をつくって、会議室に貼りだしたのですが、どうももっと大事なことがあるのでは?と思い始め、vol.2のバージョンアップを考えました。

・具体的で案を出しやすいテーマ設定をするべし
vol.1と同じ

・すべての発言を記録するべし
vol.1の「自分のアイデアは自分で書いて自分で貼るべし」というのがどうもスムーズにいかず。やっぱり記録は書記役にまかせることになることが多いのですが、その際に気になるのが、書記役が勝手に判断をすること。発言内容がどうでもいい、と思ったら記録しない、とか。結構終わった後から記録を見返すと、そのときはなんとも思わなかった案が意外と良く思えてきたりするものです。そこでこのようにしてみました。が、すべてを記録するべきではない、という考え方もあるので、どちらがいいかはケースバイケースかもしれません。

・途中のプロセスから結果まで皆で共有するべし
vol.1の「発表した時点でアイデアはみんなのものと理解すべし」のマイナーチェンジ。それぞれの発言内容を良い悪いと審査するのではなく、まずは途中のプロセスとしてとらえるのが重要だと。それをいかに発展させられるかという意識で常に他人の発言を受け取らなければなりません。

・他人の案を否定せずさらに良い案を提案すべし
ブレストの基本ルールで批判禁止、というのがありますが。でも意外とやってしまうものです。「それはないでしょ~」とかすぐ言ってしまう人、いますね。たぶん自分は無意識で。それに対して「おい、批判は禁止だぞ!」と突っ込んでも仕方ないので、司会者の方は「では、どうすればいいと思いますか?」とやさしく問いかけてみてはどうでしょう。

・出尽くしたところからが本番と心得るべし
ブレストをした気になっていても、質が高いかどうかはとても判断が難しい。一番危険なのは最初にぱっと誰でも思いつきそうな案がいくつかでて、それで満足してしまうこと。これはなかなか自分に厳しくないとできんね。アイデアの数をノルマにするとか、誰かがまだまだ!もっと!と叱咤激励するとか・・・。

・事前準備は自分で体験することを重視するべし
vol.1と同じ

(vol.1でも少し書きましたが)大事なこととして、ブレストで結論は出すべきではありません。最終的に何かを決めなければならない場合はありますが、いったん案を広げるだけ広げるのがブレストで、それを元に絞り込んでいく作業はもはやブレストではなく決定会議です。そこを混同しないことが重要で、おそらく慣れてくると特に意識しなくても普通に話をしているだけで、広げる時間帯と絞り込む時間帯を自動的に切り替えられるんではないかと思います。でもいるよね、仕切り屋的な人が。「この案が一番いいよね~」「これで決まりじゃん」とか言い出す人。困ります。

私の場合、ブレストは案を広げるだけで終了します。後からそれを自分で見返して、ひとりもしくはふたりで最終的にまとめます。それは「多数決で決めた案は平凡だ」という鉄則(?)があるからです。画期的なものや斬新なアイデアは欠点も多く批判されやすい。また、その場では未完成で時間をかけて練らなければならない部分もある。結局、最終的にまとめる作業をする人の力量が必要なのです。

vol.3につづく。