「世界入りにくい居酒屋」がなんでこんなに好きなのか

> 世界入りにくい居酒屋

NHK BSプレミアムで放送されていた番組。地元のディープな飲み屋を紹介する、ただそれだけの番組。それになぜこんなにも惹かれるのか・・・。NHKオンデマンドでさかのぼってずっと見続けてしまう。

30分番組です。ただどこかの飲み屋を延々30分かけて紹介する、なんていうNHKじゃなきゃ絶対できない番組。でも、だからこそ見えてくるものがあるんですね。普通のグルメ番組だと、オススメメニューをタレントが紹介して終わりじゃないですか。でもこれにはタレントは出てこない(声だけのコメンテーターがふたり)。主役はあくまでも普通の人々、そこの地元に暮らす人々。

普通の暮らしの中には、受け継がれてきた歴史と、人とのつながりがあって、とにかくみんな人生を楽しんでいる。特に海外で多いのが、年金暮らしで朝から飲んでいる老人たち、毎日毎日常連が同じメンバーで集まって飲んで騒いでいてほんとうに微笑ましい。

自分に今そんなに足りないのかな、歴史とか、人のつながりとか、人生の楽しみとかが。いつもいつも新しいテクノロジーや新しいビジネスについてばかり考えていて、新しいものについていくのに必死で、お酒を飲むのも仕事上のつきあいばかり。これから年を取った後、果たして毎日楽しんでいられるのだろうか・・・。

大事なことは、誰にも居場所はあるし、なきゃいけないんだ、ということ。今日も飲もう。