西洋音楽史

> 西洋音楽史―「クラシック」の黄昏 / 岡田 暁生

面白い。読みやすい。いままで断片的に考えていたことが整理されてすっきりした。とある大学の先輩がそうだったように、そして今の自分がそうであるように、「バッハ以前、ドビュッシー以降しか聞かない」人というのがいる。また、新しい音のオリジナリティを探求するべきか、新しい音というのは出尽くしたという状況を認めた上でサンプリングの組み合わせにオリジナリティを見出すべきなのかずっと悩んでいる人がいる。クラシックもロックもジャズも、前衛か懐古か俗物か、という悩みをずっと抱えている。

つまりみんな、ロマン派の呪縛から逃れられないのだ。20世紀から延々と続く悩みの出口は見えない。